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三角形の3心の重なる三角形(単元「円の性質」4/22) 
平成9年10月14日  3年E組
Geometric Constructor(愛知教育大学助教授,飯島康之先生開発の作図ソフト)を利用
 
 子ども1人,あるいは2人に1台のコンピュータを操作させたのではなく,教室にノートパソコンと大型ディスプレイを持ち込み,GCで図形を提示し,動く子を観察させた。 


 前時は三角形の外接円(頂点を通る円)や外心について学習したことを思い出させ,本時は三角形の3つの頂点ではなく,3つの辺に接する円について学習することを伝えた。そして,三角形の内接円の中心(内心)の求め方や内接円のかき方について理解させていった。
 次に,2年生で学習した三角形の重心を想起させ,外心,内心と共に次のようにまとめた。

 三角形の外心・・三角形の3辺の垂直二等分線の交点
 三角形の内心・・三角形の3つの角の二等分線の交点
 三角形の重心・・三角形の3本の中線の交点

 そして,これらの3つの点を三角形の3心と呼ぶことを知らせ,3心が1点で重なるような三角形は存在するかどうかを考えさせた。すると,存在しないと答えた子どもが約半数,存在すると答えた子どもが約半数であった。その中には,正三角形であると考えた子どもも数名いた。
 GCで図のように,三角形と3心を示した図を提示し(どの点が何なのかは知らせていない),どの点が外心でどの点が内心でどの点が重心なのかを予想させた。

 子どもたちは,画面のところに集まり,各頂点や各辺からの長さを指で測ったり,あるいは辺の垂直二等分線や角の二等分線などを定規で当てたりしながら予想した。子どもたちの予想はどれも正しかった。
 三角形の頂点Aを動かすときには,子どもたちから,「もっと右」「もっと上,上」といった声が飛び交った。そして,3心がぴったり重なったときには,大きな拍手が起こった。「これはどんな三角形かな」と発問したところ,全員が「正三角形」と答えた。画面に定規を当て,正三角形であることを確認し,「正三角形のようだけど,どうして3心が重なるのだろう」と投げかけ,しばらく時間をとって考えさせることにした。
 子どもたちからは,次のような考えが発表された。
 

 @                                        A
 
 

@の図で
 正三角形の重心を求めると,図のように,2:1になる。正三角形は,3本の中線の長さが全て等しいので,2:1の2にあたるところの長さ,つまり,重心から各頂点までの長さが全て等しくなる。だから,外接円の中心となり,重心は外心とも言える。また,2:1の1にあたるところの長さ,つまり,重心から各辺までの長さ(中線は各辺と垂直に交わる)が全て等しくなる。だから,内接円の中心となり,重心は内心とも言える。したがって,正三角形は3心が1点で重なる。

Aの図で
 正三角形の一つの頂点の角の二等分線を引くと,これは辺と垂直に交わり,しかも辺の中点を通る。つまり,角の二等分線は,辺の垂直二等分線でもあり,中線でもある。だから,正三角形の3心は,全てこの3本の直線上にある。したがって,正三角形は3心が1点に重なる。

 最後に,「バラバラだった3つの心が一つになる正三角形は,美しい図形ですね。みんなも正三角形のようなクラスを作ろう」(かなりクサイなあ)と言って授業を終えた。


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