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猿倉〜白馬岳
1997.7.26〜27


コースタイム
<7/25>
 多治見20:00〜栂池駐車場24:00
<7/26>
 駐車場7:00〜猿倉7:20 7:40〜白馬尻8:40 9:00〜白馬山荘15:30
<7/27>
 白馬山荘7:15〜猿倉12:00
感想など
 長野県山岳連盟主催の登山教室参加である。台風9号が本土に向かってばく進中。中止かもしれないが,とりあえず行くことにする。
 前日(25日)夜8時に出発し,栂池駐車場に向かう。前田館近くの無料駐車場(おそらく冬季は有料だろう)だ。深夜12:00に到着。すぐにシュラフに入るが,しばらくすると蚊に悩まされる。随分蚊と格闘するが,何ともならずコンビニへキンチョールと蚊取り線香を買いに走る。ようやく落ち着いて寝始めるが,そのころ約3:00。寝不足が心配だが仕方がない。しかし,6:00に起きたときはすっきりしている。いよいよ始まりだ。
 タクシー4台に分乗し,猿倉へ向かう。約20分後に到着。駐車場はもう満杯で,路上にも車があふれている。ここには猿倉荘という小屋がある。清潔なトイレと水場があり,バイトの学生が熱心に掃除をしている。挨拶も気持ちがよい。
 4つの班に分かれ,白馬尻を目指す。自分はD班だ。講師は2名。山岳協会の事務局の人と,今回講師をするのが初めてという若い女性の先生だ。すでに雨がパラパラし始めている。Tシャツ1枚になり,合羽の上下を着込む。5分ほどで林道に出る。もう汗で濡れてくる。この程度の道と雨なら,傘の方が快適だ。林道を抜け,ガレた道を進んでいくと,1時間ほどで白馬尻につく。途中,休憩が1回あったが,ここで合羽のズボンを脱ぐ。
 白馬尻の村営の山荘前では多くの登山者が雪渓を登るために,アイゼンを付けたりトイレを済ませたりと忙しそうだ。自分もレンタルのアイゼンを先生に教わって付ける。意外と簡単で単純だ。
 9:00,いよいよ登り始める。アイゼンが雪に食い込み気持ちがよい。雪渓の中央に赤く染められた道を進んでいく。所々に小さなクレバスが見える。小さいとはいえ,足がはまると大変そうだ。もし大きなクレバスに落ちてしまったら助からないだろう。結構大きな石が至る所に転がっている。雪渓の両サイドの沢からの落石によるものだ。これに当たったら命はない。タクシーの運転手が言っていたが,落石に当たる人は数年に1人程度らしい。毎年何方もの人たちが雪渓を歩くことを考えると,当たる確率はかなり低い。運が悪いとしか言いようがない。つい先日,落石が頭に当たって死んだ人がいたらしい。その人は落石に対してうずくまってしまったらしい。しかし,よけたからと言って逃げられたかどうかは分からない。やはり運が悪かったのだと思う。自分も十分気を付けたい。
 雪渓歩きはそれほどきつくはないと思っていたが,それがとんでもない。斜面が思った以上に急で,しかも距離が長い。雪渓をわたる風は冷たいが,汗だくである。落石の多いねぶかっぴらを抜け,ようやく雪渓の終了だ。アイゼンをはずし,稜線を目指す。雪解け水が流れている中を歩く。ガレガレの道だ。途中,小雪渓を横切る。30mぐらいのトラバースだが,ここを滑り落ちたら命はない。思わず緊張する。相変わらずガスが濃い。時折強風も吹く。単独だったらとてもここまで来ることはできない。やはり優秀な指導員が付き添ってくれているおかげだ。安心して登ることができる。
 あえぎあえぎ,稜線付近の頂上宿舎につく。この辺りまで来ると風がかなりきつい。もうすぐ白馬山荘だ。稜線に出ると猛烈な風。まっすぐ前に進めない。んHK「中高年の登山学」の映像のようだ。足を踏ん張り,風に抵抗しながらゆっくり進む。立ち止まることも何度かある。こんな強風は生まれて初めてだ。恐怖感はないが,緊張する。
 ようやく白馬山在に到着。思わずみんなと握手だ。このとき,15:30。
 台風の影響で白馬山荘をキャンセルした人が多く,畳1畳に1人で寝られるようだ。7月末と8月最初の土日がピークで,例年だと1畳に3人は当たり前らしい。台風様々?である。
 さっそく部屋で着替え,濡れたズボンを乾燥室へ持っていく。そこはもう一杯で,隙間を見つけ,何とかつるす。強風に当たり,体がかなり冷えている。セーターでは寒いぐらいだ。しかし,500ccの缶ビールを飲む。最高だ。夕食はセルフサーピス。ご飯にみそ汁,皿につけであるおかずが約5品。結構うまい。しかも食事時間に時間差が付けてあるので,食堂の席は余裕がある。ゆったりした気分で食べることができる。
 食後にはミーティングがある。安全登山についての講習だ。とにかく登山では暇を見つけては食べることが疲労凍死を防ぐためには大切である,という話が印象に残っている。ダイエットのために登山することはやめた方がよさそうだ。
 20:00,床につく。台風の強風による音と,隣人のいびきが気になるが,気づいたときにはもう朝。熟睡だ。気分はすっきりしている。
 台風は四国付近に上陸し,山陰に抜けたようだ。しかし,台風の影響はまだ大きい。稜線はかなりの強風で,白馬岳,小蓮華山,白馬大池,乗鞍岳,栂池という本日の予定はキャンセルだ。登ってきた道を引き返す。これも登山,残念だが仕方がない。
 強風に備え,万全の装備をする。手袋も付ける。7:15,いよいよ下山だ。稜線はやはり風が強い。登ってきたときと同じ状況だ。項上山荘で小休止をとり,ゆっくり降りてゆく。下りはかなり楽だ。あっという間にねぶかっぴらに到着。アイゼンを付け,再び雪渓に入る。靴をフラットに下ろし,雪面をつかむ。さすがアイゼンだ。安心して降りられる。時折ガスが晴れ,ぱあっと,視界が開ける。一瞬だが素晴らしい景色。思わず見とれ,降ろしたザックが雪渓を転がることがあった。近くの人に止めてもらい,事なきを得る。そのまま行ってしまったらえらいことだ。雪渓下りは足に来る。また,じっとりと汗がにじむ。合羽の上着を脱ぎ,再び歩き始める。
 ようやく白馬尻に到着。アイゼンをはずし,みんなで雪渓上に並び記念撮影だ。あとは猿倉まで降りるのみ。猿倉12:00頃到着。
 今回は,台風の影響で景観は全くなし。しかも強風の中という最悪に近い状況であった。白馬岳頂上も踏めず,しかも予定の半分しか歩けなかった。残念ではあったが,よい経験になった。いつかは今回予定のコースを歩き,白馬の素晴らしい景観をこの目に焼き付けたい。また,今回初めてパーティーを組んだ。よきリーダーのもと,みんなで登る楽しさやよさも味わった。ただ,単独と違って,自分のやりたいことがやりたいときにできないというもどかしさはある。より安全な登山を考えるなら,パーティーを組むことはとても大切なことだ。多くの経験を積み,登山技術を身につけてから単独行すればよい。
その他
 軽アイゼンは,レンタルだった。これは,ひもで靴に結びつけるものだった。
アルバム
猿倉山荘 大雪渓




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